3/07/2011
時
今月一杯でグランドプリンスホテル赤坂新館、
通称「赤プリ」が閉館/取り壊しとなります。
このホテルは、’83年だったかな?
故、丹下健三氏の設計によるもので、サーリネンのインテリアのセレクト、
(セレクトというより、空間への組み込みが上手い)
中には、丹下氏デザインによるソファー等もあったりするのです。
見た通り、この建造物は全ての部屋がコーナールーム(いわゆる角部屋)
になっていて、2面による採光そしてパノラマを提供しています。
見た目のデザインに惹かれるというより、先見性、機能美、コンクリート造の追求、
なによりこの建造物の着地点をしっかり見据えている設計・デザインであるところに
強く惹き付けられる建造物なのです。
コンクリート造の老朽化も理由の1つだが、
今回に関しては、時代に取り残された経済的不振が最大の原因でしょう。
(そういえば、表参道のハナエモリビルも解体されましたよね)
丹下氏の建造物は、短命なものが多い事実は否めない。
リニューアルで支持する建造物を後世に残すことも勿論賛成だけど、
私自身、形無いものとして記憶されることも「あり」なのではと、
思う今日この頃だったりします。